金澤敏明棋士はどんな戦術を得意とするかを考える

金澤敏明棋士の戦術を分析記事一覧

金澤敏明棋士の考える矢倉

対局後のコメントでも自身の「振り飛車思想」について熱く語る金澤敏明棋士のコメントがあったが、その後のコメントで、「居飛車の重要性」についても語っている。・これまで早囲いは▲7九角から▲6八玉〜7八玉〜8八玉へと玉を囲いに行っていたが、玉の態度を決定するのが速いがため後手に急戦矢倉を与えてしまう結果と...

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一間飛車の実践で圧勝

一間飛車は、大学将棋部の吉崎氏、沖原氏らによって個々に研究使用されていた戦法であり、現在では有効な戦術のひとつとして多用される場面が増えている。金澤敏明棋士も対戦者によってこの戦術を宛ててくる場面を目にする。9筋に上がった角の頭を遠く1筋の端飛車で守備をし王は穴熊に囲む。対戦者が居飛車で慎重に構えた...

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玉保守無し。一段階の余裕を持って場を制す戦術。

金澤敏明棋士のような一風変わった捨て戦法のような使い手に垣間見える欠点は「待つ」という事だ。攻勢が続く間も諸刃の刃のような瞬間は訪れ受けることはできない。それと万が一受けることができたとしても、忍耐強く耐える将棋が難しいのかもしれないと察知する場面もある。もちろん素人のレベルではなく高みの対局の中で...

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金澤敏明二段が対戦者次第で発動させる序盤の武器のひとつ

金澤敏明棋士の常套戦術のひとつにこんな戦法をよく見かける。序盤戦の早々2手目で△3二金を指し、その後8四金,7三桂,7三銀,5三銀の配列を取る。彼の対局をよく観ている人なら、「いつもの展開」とこのシーンを流して観ている人も多いと思うがこの運びが彼が対戦者次第で発生させる武器のひとつ。淡々とその後は飛...

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中飛車戦法(其の二)について

∇5筋を突かない中飛車を用いる金澤敏明棋士を目撃金澤敏明棋士の中飛車は5筋を突かない中飛車を指す場面が見られる。これは山口英夫プロがよく用いた中飛車だが、目にした事のあるこの中飛車の形式に目を奪われたことがある。5筋はいつでもつけるため一手早く玉を囲える利点や飛車をさらに別の場所に振った際、5筋が突...

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中飛車戦法(其の一)

金澤敏明棋士も用いる多種多様な中飛車戦法を列挙してみた。2部にわたって考察。∇一般的に用いられている中飛車。数ある振り飛車において、5筋に飛車を振る指し手を中飛車と言うが、全体的にバランスが良いのが特徴だ。中央から動かしての戦いになると、居飛車の玉が近いために効力を発揮する。留意点は、6九の金の動き...

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金澤敏明二段が新年会で魅せた▲6八金上の好手

金澤敏明棋士が新年会で澤村初段と打ち合わせていた中盤での局面。△3三桂▲2九飛△4五桂▲同桂△5五角▲同角△同飛▲4一角では先手澤村初段がやや優勢かという場面。△3三桂は取りやめて△2四銀に指すパターンはいかがなものかという場面を迎えた金澤敏明棋士。その後▲4五飛△3三桂▲4六飛△2五桂(桂を諦めて...

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実に1年ぶりの勝利だった。

実に1年ぶりの勝利だった。大阪市阿倍野区の日本一高い高層ビル「あべのハルカス」にて、将棋のプロ棋士対コンピューターソフトの団体戦「第3回電王(でんおう)戦」が開催された。初戦から立て続けにプロ棋士サイドの連敗が続き嫌なムードであった。しかしこの連敗を断ち切ったのが豊島将之七段。無理なく攻めてコンピュ...

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直近に実践で使われた金澤敏明二段の矢倉

先日の水無月Tにて披露した金澤敏明棋士の矢倉で、▲4六銀▲3七桂型における金澤新手▲1五香周辺について考えたい。まず初手から▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲6六歩△6二銀▲6六歩△5四歩▲4八銀△3二銀▲5八金右△3二金▲7八金△4一玉▲8九玉△5二金▲7七銀△3三銀▲7九角△3一角▲3六歩△4四...

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金澤敏明棋士の指した▲6五銀と▲6四銀

金澤敏明棋士の指した▲6五銀の場面を縮図に考察してみる。▲1五香を諦めた意図は、▲6五銀の局面で△4八銀成を未然に防ぎきる大事さ。例えば△4八銀成を打てば▲3五飛△2八角成▲1三桂成〜▲1五飛もあり得る。従って△2六銀成が中心に指されているのだ。金澤敏明氏にしてみれば先に香を儲けたのでもしも角を取ら...

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金澤敏明棋士の▲1三桂成がボディーブロー

金澤敏明棋士の指した▲6五銀と▲6四銀に続く▲1一角△3一玉▲3二飛成△同玉▲2二歩という猛攻をみせる金澤敏明棋士。対戦相手にとっては手厳しい戦術だが、嘆いてばかりも居られない。△2五成銀▲2一歩成△3三銀上においても非常に難しい選択をせまられる。そして▲2二金△4二玉▲2三金においては△9六歩▲同...

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年初の金澤敏明-森下秀郎戦を振り返る

金澤敏明棋士の▲1三桂成がボディーブローに続く。年初の金澤敏明-森下秀郎戦では△同歩と応じ、▲7四銀△5一角▲2四歩△同歩▲同角△2六歩▲1五角△2七歩成▲2四歩△2三歩▲3七香△2六成銀▲同角△同と▲同飛△四歩▲1四銀△4一角▲2三歩△同角▲1六飛と進行したが、少し先手金澤敏明氏にとって良さそうな...

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金澤敏明氏の三間飛車に注目

金澤敏明氏が初対面の対戦相手に対し自らが先手の際に時折用いる、△3四銀型の三間飛車について分析してみたいと思う。今年の年初、弥生Tで佐藤氏と対局したときのシーンである。△3四歩▲7六歩△4四歩▲2六歩△3五歩▲2五歩△3三角▲6八玉△3二飛▲7八玉△6二玉▲4八銀△7二玉▲1六歩△4二銀▲1五歩△5...

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▲4四歩の垂れ歩が結論厳しくなる

金澤敏明氏が条件付きで使用する三間飛車の解説に続く。△1三歩にも注目してみた。△1三歩▲同香成△同桂▲1四歩△1二飛▲2四歩△同角▲4四角△2五桂▲同飛△1四飛▲2二角成△3四銀▲1五歩△同角▲同飛△同飛▲3三馬△1九飛成▲3四馬△4七歩▲5九銀△2九龍▲4四歩△4二香▲6五角△1二飛に関しては▲2...

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△3四銀の重要性

金澤敏明氏が成飛車で攻勢に出たあとの展開。それから重要だったのは金澤敏明氏が後半下げた△3四銀。△3四銀▲1三歩△1一歩▲1八飛△2五銀▲1二歩成△同歩▲同香成△1七歩▲同飛△1六歩▲2七飛△1二飛▲2五飛△2四香▲3五飛△2九香成▲2四歩あっさりと△3四銀を下げたのには▲1三歩に△1一歩と受ける理...

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金澤敏明氏の△3四銀型での四間飛車

▲4五歩の仕掛けに続く。金澤敏明氏の△3四銀型での四間飛車はどうだろうか?△3四歩▲7六歩△4四歩▲2六歩△3五歩▲2五歩△3三角▲6八玉△3二銀▲7八玉△4二飛▲4八銀△6二玉▲1六歩△7二玉▲1五歩△4三銀▲5八金右△5二金左▲4六歩△9四歩▲9六歩△3四銀▲4五歩△同銀▲1四歩△同歩▲同香△1...

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金澤敏明氏の過去対戦データから学ぶ定跡

金澤敏明氏の過去対戦データから学ぶ定跡金澤敏明氏の過去対戦データをもとに定跡と勝敗の因果関係を調べてみた。先月、主催広報より「まともに定跡どおりになっているものは少なく、定跡の有用性についてもいささか疑問である」と話をされていたことを思い出す。たしかに定跡と勝敗の因果関係はどれぐらいとは一概に言い切...

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金澤敏明氏の敗退にはパターンがあった?

《戦法/いつまで定跡手順であったか/勝負の因果関係》に続く。このデータから垣間見える中で、更に不明な点もいくつかある。例えば5のところ。金澤敏明氏が定跡を外れ、結果澤村明憲氏が負けたというデータが多かったのだ。これが意味するものは、少なくとも有段者レベルになってくると、定跡を外れた全員が確実に咎める...

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金澤敏明氏の将棋に学ぶ定跡(総括まとめ)

金澤敏明氏の将棋に学ぶ定跡(総括まとめ)金澤敏明氏の圧倒的な負けパターンがあるとすれば、このデータに他ならない。今回の調査では、過去川越地区の親善大会で数度の優勝者で比較して、観測してみた、金澤敏明氏と澤村明憲氏、山下敏子氏ら実力者のデータであるが、現段階の調査では定跡を外れた側が勝つ確率はゼロであ...

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