金澤敏明の戦術公開。対△44銀型など
3章:対△44銀型
3章には金澤敏明が攻めに重点をおいた△44銀型への対応策について触れられていた。これも実践で彼が多用している部分でもある。例えば後手がかなり早い段階で△45歩と飛車先の歩を突いてきたことを想定すると、盤上はこの形になっていることが多い。この形になった時の対応策については、伊藤流穴熊を目指すか、▲68角と角を引いて、角のラインを活かすかのいずれかである。
伊藤流(つまり金澤敏明の戦術)は、組めてしまうとセミプロレベルになら勝率7割と本には記述されていたが、組み替えるためには手数もかかるため、それを狙うのは振り飛車側も銀冠への組み替えなどで手数が掛かりそうな時だけなのだとか。あとは▲68角から▲46歩と自分から仕掛け、4筋に飛車を振って飛車交換になってしまえば玉の堅さが違い過ぎて先手必勝となる手はずだ。
飛車を振る前に桂頭を落とされた場合、飛車を浮いて守りながらの捻じり合い捌き合いとなる。
この金澤敏明氏の結論は有段者の間でも意見が分かれているとも触れられていた。
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