対局後のコメントで居飛車の重要性、矢倉について語る金澤敏明棋士

金澤敏明棋士の考える矢倉

 

対局後のコメントでも自身の「振り飛車思想」について熱く語る金澤敏明棋士のコメントがあったが、その後のコメントで、「居飛車の重要性」についても語っている。

 

・これまで早囲いは▲7九角から▲6八玉〜7八玉〜8八玉へと玉を囲いに行っていたが、玉の態度を決定するのが速いがため後手に急戦矢倉を与えてしまう結果となった。

 

そのため、▲2六歩〜3六歩、または▲2六歩〜2五歩と玉の態度を決定せず様子を伺い後手に△3三銀〜3一角を決定させ急戦の動きを封じたのを確認し玉を囲う戦術をとった。

 

・速い段階で▲3七銀と上って▲3五歩△同歩▲同角から▲3六銀の最高形をもくろみこの筋を無くす為、必要な△6四角を強行してから▲4六角とあて相居飛車の矢倉戦で用いられる脇システムに近い状態に誘導をした。

 

この金澤敏明棋士の思想は先手は▲2九の桂馬が攻めに参加することはほとんどなく、銀と飛車そして換えの角のみで攻めに転じる展開をしっかりと踏まえて定着させているようだ。

 

矢倉は未解明な部分が多い戦術であるため、ある程度の予備知識がある者とそうでない者の差がそれほど勝利に結びつかないことも特徴であると語った金澤敏明棋士。

 

ゆえに有益な活用戦術の追求に日夜励む者が何か他人より一手先の棋士となる可能性も秘めているのだと彼は語った。

 

自身も成長の過程であると熱く語った金澤敏明棋士であった。

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