二月中旬の如月杯での金澤敏明棋士の対戦結果も掲載

金澤敏明棋士VS実力者に絞って考察記事一覧

如月杯の模様

先月の如月杯の模様を先日から録画解析中である。先手金澤敏明棋士は▲9七同角と突いたのち△9五香▲2一飛成△9三歩とさした場面。△9三歩に対しては△9七香成と角を落すと▲同馬の後、▲9四桂や▲8五桂が残党となり先手優勢で進行していく。▲8四歩△同歩▲7六桂△1五角▲4八歩△9七香成▲同桂△9六桂▲9四...

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分岐路となるシーンは序盤にあった

先日観戦した澤村明則初段と金澤敏明棋士の対局では5手詰の名シーンに思える場面が4戦目に垣間見えた。局面はまたしても先手澤村明則初段の優勢。▲36桂や▲69香など様々な手が考えれる状況だった。指し手が様々考えられる場面は優勢であると言えるが、こういった相手が油断している状況下から気が付けば巻き返して見...

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▲9一金を語る

金澤敏明棋士の振り飛車を前回同様考察する。前回、△9二銀▲4一龍△2二飛▲2三歩となった局面で、「▲9一角を落としても受かりそうだったもので。」この場面を振り返り対局後にそう語った金澤敏明棋士。振り返ればこの場面、金澤敏明棋士の語るように一見して居飛車穴熊が背伸びしている演出にも受け取れる。だが何よ...

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金澤敏明二段の香車の扱いに注目してみる

金澤敏明棋士は香車の扱いに癖や特徴をあまり感じたことが無い。だが、何か見落としている点はないか過去の対戦をくまなく分析していると、1点、田楽刺しと呼ばれる戦術に似た攻めをしているシーンがあり、注目してみた。金駒と角が縦に並び、角の頭に香車を指して展開していくのが田楽刺しのセオリーであるが、角は前には...

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後手金澤敏明氏の右四間飛車に着目

後手の金澤敏明氏が時折繰り出す右四間飛車はどのような場面から潜伏がはじまっているのか。今年の新年会で澤村初段と連戦した際の3局目の場面に着目してみる。初手から△3四歩▲7六歩△4四歩▲1六歩△4二銀▲1五歩△4三銀▲1八飛△6二玉▲1四歩△同歩▲同飛△1三歩▲1八飛△7二玉▲4八銀△5四歩▲4六歩△...

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手練の澤村明憲氏が金澤敏明の対局のときのみに魅せる戦術

▲1二歩のあとは△8四歩がややこしい。△8四歩に差し換えて△7四歩としたほうがナチュラルな展開ではあるのだが、▲4五歩△同歩▲3三角成△同馬に▲6六歩が有効打で▲6七銀に下げる場合だと金澤敏明氏の守備が鉄壁すぎて流石の澤村氏もメンタルが厳しかったであろう。あとは▲1一歩成から地道に攻め崩していけばよ...

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金澤敏明氏の唯一の失態

澤村氏が△8四歩と指した後も見所は満載だった。▲5八金右△3五歩▲6八金上△8四歩▲4五歩だが、△同歩▲1一歩成△8八角成▲同銀△3三桂▲6六歩。△5五歩▲6七銀△3六歩▲同歩△4六歩と追い込まれた場面。澤村明憲氏の立場にしてみれば▲1八飛には△8三角がすごく攻めやすい形となり端が何となくばらけてい...

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▲1七桂を盤上に解き放つ金澤敏明氏

▲1二歩のあとの展開。満を持してここで▲1七桂を盤上に解き放つ金澤敏明氏。初手から△3四歩▲7六歩△4四歩▲1六歩△3二金▲1五歩、△4二銀▲1八飛△4三銀▲1四歩△同歩▲同飛、△1三歩▲1八飛△5四歩▲3八銀△6二玉▲6八金、△7二玉▲2六歩△6二銀▲1七桂こういった局面ではヤリが無い=端攻めとい...

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金澤敏明氏の▲2五歩によって澤村明憲氏はお手上げ

金澤敏明氏は△2四歩と指したあとの展開▲1一歩成とし端を突破したあと、後手金澤敏明氏は△2四歩と指した。このパターンに替えて、△4五歩もややこしい手なのだがかまわずに▲2五桂と跳ねて後手金澤敏明氏が優勢になった。そして△8八角成▲同銀△2二金なら▲7七角△5五角▲同角△同歩▲1二歩が見事に決まった。...

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金澤敏明氏の▲1七桂の戦術

金澤敏明氏は▲2五桂に交わしたあと▲1二歩と打って▲1一歩成から端を突破するのも◎だし▲2八飛から▲1三桂成△同桂▲1四歩で上手の歩切れを指すのもかなり面白かった。ちなみに△2四歩を指された場合は▲1三桂成△同角▲1二歩を指すのがベターである。これほどたやすく端を攻め上がれるのだから二枚落ちより難し...

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金澤敏明氏と中田安広氏の年初の攻防から

今年に入り少し戦法に変化を感じる金澤敏明棋士。年初の睦月、如月〜弥生杯あたりの対局をまとめられていなかったので、ここで振り返りたいと思う。参考棋譜:対中田安広戦の中盤△3四歩▲2六歩△3五歩▲2五歩△3三角▲5六歩、△3二飛▲6八銀△3六歩▲同歩△1五角▲2六歩に際して△3五歩と指していたが、かなり...

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▲5八玉と▲4八銀に注目

参考棋譜:対島田良太戦金澤敏明-島田良太の同級生対決。序盤から激しい打ち合いを呈していた。中盤▲5八玉と上がる手や▲4八銀が気になったので取り上げて見たいと思う。▲5八玉は、同級生には絶対に負けたくないという金澤敏明氏の強い信念が感じられた。それはきっと少年時代に同級生の大会で3年連続地域で2位とい...

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鮮やかな香落ちを振り返る

睦月、如月〜弥生杯あたりの期間で見られた香落ちの棋譜をいくつか解説する。香落ちは非常に注目の戦法であり学ぼうとするファンも多い。中でも印象的な対局をピックアップする。激戦で思い出す、金澤敏明対種村泰明戦。端を破られた金澤敏明が徐々に玉頭戦に持ち込んでいくというぎりぎりの鬩ぎ合いの展開。それを支え、上...

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金澤敏明氏の相穴熊における職人芸

8月の葉月での敗戦いたり田中広重氏がかねてから熱望していた、金澤敏明氏との再戦が先日実現した。もちろん何のタイトルもかかっていない親善試合だが、ギャラリーは8名ほど。寒空の中だったが川越の某所に集まっていた。金澤敏明氏VS田中広重氏はっきり言って見所はと言えば、金澤敏明氏の相穴熊における職人芸ばかり...

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思うようには指させない金澤敏明氏のテクニック

金澤敏明氏VS田中広重氏では、▲4三成銀でも後手が指せるという指摘もあったようだが、対戦相手は難しいと、特に金澤敏明氏は千日手に出来ればかなり満足の手ごたえと感じていたようである。真相は本人にしか分からない部分はあるのだが。さて、金澤敏明氏は5筋に設けたと金を活かして△6七角以下角金を換えて、一気に...

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田中広重氏は金澤敏明氏の穴熊に完敗

当たり前だが△6一歩で受けたのも手堅い策で、仮に△7二金左だったなら先手も意地になり角を囮に粘って苦しいながらもなんとかなるのではと考えていたが、しっかり底歩を受けられると相手も戦意喪失してしまう。結論、終盤の寄せ合いのシーンで手数計算が露骨に解かり易くなってしまっただけなのだ。最後は他のプロも後手...

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