澤村明則初段と金澤敏明二段の対局で見えた

分岐路となるシーンは序盤にあった

 

先日観戦した澤村明則初段と金澤敏明棋士の対局では5手詰の名シーンに思える場面が4戦目に垣間見えた。
局面はまたしても先手澤村明則初段の優勢。▲36桂や▲69香など様々な手が考えれる状況だった。

 

指し手が様々考えられる場面は優勢であると言えるが、こういった相手が油断している状況下から気が付けば巻き返して見事な逆転勝利している金澤敏明棋士の光景をこれまで幾度となく見てきた。

 

案の定▲69香がいまいちな手となってしまい馬に逃げられ情勢は対等になった。
▲48銀が致命傷となったのかもしれない。訳は▽66馬が龍にぶつかるためである。だが金澤敏明棋士も▽66馬に脇目も振らず▽67馬だった。
▽57同馬のポイントでも龍取りになっていることをスルーし▲69桂馬。
一連の展開によって気が付けばフラットな展開へと戻っていく。中盤になると澤村明則初段も打つ手に困っている様子。
ファンとしては▲69金を摺り寄せ堅くしたあと▲64桂から攻める展開を見たかった。
▲58金左に際し、▽54竜なら▲55香があると思ったのだが。
この日の連戦では7回の対局で5勝2敗で金澤敏明棋士がまたもや一枚上手といったところであった。
分岐路となるシーンは序盤にあったのだった。

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