金澤敏明二氏と中田安広氏の年初の対局から垣間見えたもの。

金澤敏明対中田安広戦の中盤

 

今年に入り少し戦法に変化を感じる金澤敏明棋士。
年初の睦月、如月〜弥生杯あたりの対局をまとめられていなかったので、ここで振り返りたいと思う。

 

参考棋譜:対中田安広戦の中盤
△3四歩▲2六歩△3五歩▲2五歩△3三角▲5六歩、△3二飛▲6八銀△3六歩▲同歩△1五角

 

▲2六歩に際して△3五歩と指していたが、かなり欲を出したというか、若干リスキーなな指し手にも感じる。
これは大学時代からの伝統の戦法らしいが、最近は△3二飛か△5四歩が多い。
△5四歩は中飛車を繰り出したのだが、中飛車は澤村初段もかなり上級者。
金澤敏明氏自身も△5四歩も指しているので、奇怪といえば奇怪であった。

 

金澤敏明氏と中田安の対局はこれまで交流も含めて10回弱は観ているが、序盤は中田安が押していて「今日こそは」という気配を感じる対局が多い。

 

だが気が付くと中盤から後半にかけ、金澤敏明氏の囲いや端攻めが利いてきて形勢は形を変えてゆく。
今年も後半にかけて川越の交流戦などもあるようなので注視していきたい。

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