金澤敏明棋士の香車の扱いに注目してみる
金澤敏明棋士は香車の扱いに癖や特徴をあまり感じたことが無い。
だが、何か見落としている点はないか過去の対戦をくまなく分析していると、1点、田楽刺しと呼ばれる戦術に似た攻めをしているシーンがあり、注目してみた。
金駒と角が縦に並び、角の頭に香車を指して展開していくのが田楽刺しのセオリーであるが、角は前には進行できないため駒を打って受けるという動作ができない。
つまりこれが交わした時に背後の駒が取れるという田楽刺しの本意である。
通常田楽刺しは序盤〜中盤にかけてみられる香車の手筋であるが、金澤敏明棋士の田楽刺しは登場するタイミングが後半であることが多い
。これが意図するものは何なのかを考えているが明確な答えは見えてこない。
しかも一瞬で型を崩すので「一時田楽刺し」と名称を変えて考察したほうが明瞭かもしれない。
本意を捉えることのできない鏡花水月である。
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