金澤敏明-島田良太の同級生対決を解説している。

金澤敏明-島田良太の同級生対決

 

参考棋譜:対島田良太戦
金澤敏明-島田良太の同級生対決。
序盤から激しい打ち合いを呈していた。
中盤▲5八玉と上がる手や▲4八銀が気になったので取り上げて見たいと思う。

 

▲5八玉は、同級生には絶対に負けたくないという金澤敏明氏の強い信念が感じられた。
それはきっと少年時代に同級生の大会で3年連続地域で2位ということがあったらしく苦節を味わったと以前話していた話に通ずるのであろう。
(対井上靖則戦は、終盤に上手△7三銀の妙着が出る名勝負であった。そちらも後に解説をする予定。)

 

▲4八銀が本筋として登場しなかったのには、△3六飛▲5七銀左△2六飛の進行を嫌ったものだが、▲同飛△同角▲3八金の攻めは、端に爆弾を抱える先手島田のほうが微妙だった。

 

その後、▲4八銀△3六飛▲5七銀左△3四飛▲6八玉△4二角、▲7八玉△3二銀▲4六銀△6二玉▲7九角△8四飛
▲5七銀上△7二玉▲6六銀△9四歩▲9六歩△8二玉、▲5七角△7二銀▲5八金右△5二金左▲1六歩△3三銀▲1五歩

 

ここまでに至る経緯は、先手の島田に良い所が全く無く、歩交換をした3筋でも後手金沢敏明氏の好手が次々に襲いかかる。

 

島田は飛車を圧迫しながら体勢を整え、形勢逆転を狙おうとしていた。
いまかいまかと隙をうかがう金澤敏明氏の9筋の攻めの警戒も怠れない絶体絶命のピンチである。

 

この後の闘いは記録がないため綴れないが勝敗は118手で金澤敏明氏が勝利を収めている。

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