金澤敏明氏も初見と驚いた珍展開
澤村明憲VS山下敏子の霜月杯1回戦第2試合が終盤に差し掛かる。
その後は澤村明憲氏が▲5四歩など抜け目のない的確な攻撃で山下敏子氏玉を陥落させにかかるのをを見守るだけになった。
最後の決め方があまりに意外だったため、別室では金澤敏明氏も「はじめて見た」と苦笑いするほど数奇な終わり方だった。
澤村明憲氏は▲2四飛を準備していて実際のところはノープロブレムといったところ。
何か一つでも受けがあれば攻めが消えて後手に入玉されてしまうため、かなり慎重さを欠いた展開ではあった。
別室で金澤敏明氏の指摘にあったように▲4九歩以下飛車を成り込んでしまうところがリスキーだが魅力的で意外性もあったと語っていた。こういう大胆な決め方もまた澤村明憲氏らしいとも言える。
澤村明憲氏が対局後一言発した。
まだまだ苦しいことには変わりないが、次にもう一つ返すと急に様相が変わってくるので山下敏子氏としても次の先手番で是非とも決めてしまいたいところだろう。
別室では澤村の後輩の横山や内藤らも観戦していた。
敗れはしたものの相変わらずの器量をみせつけた山下敏子氏。
師走杯は欠席してしまうとのことだったのだが、来年は再びタイトルラッシュに期待したいところである。
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