金澤敏明氏1名で1日3時間一部制の3日間という日程で伝えたかった真意とは

活かすか諦めるかは己次第

金澤敏明氏の1月のセミナー後半

 

「以前のセミナーは楽しく参加できたが、今回は難しすぎて挫折した」と隣の席の男性がネガティブなことを発言していた。

 

金澤敏明氏のセミナーは「序盤の細かい駆け引きを、習得するのも実践することも大変」と思える所が、魅力的なのであって、苦労と苦悩なくして精進は難しい。

 

以前のセミナーとは、今年は根本的にコンセプトが違っていた。
昨年は「"高み"のハイレベルな将棋を見て楽しめれば良い人向け、漠然と理解できればそれで良い」というイメージ。

 

今回、金澤敏明氏は「実際に指してみたい人向けに、技術を教えたい」と事前に話し、参加する人への意志を確認していた。

 

それを理解して参加している以上不平不満は厳禁である。

 

逆に、この今年の金澤敏明氏のセミナーの内容を理解し習得できれば、この角交換系振り飛車3種類の序盤に関しては、
彼ら伊藤流派の門下生クラスの実力に追いつける可能性を秘めているということになる。

 

さて、"伊藤流分岐点の見極め"という章では、初手から▲7六歩△3四歩▲7五歩△8四歩▲7八飛△8五歩の進行が、
解説の焦点となっていた。

 

金澤敏明氏は「初心者〜中級者の方は、3手目▲7五歩に対しては、居飛車側の人には気楽に△8四歩〜△8五歩を指し、まずは将棋を思うように楽しんでもらいたい」と解説。

 

だがその後、中級以上のレベルを目指す人にはハードな内容になっていた。
例えば、7手目以降、先手有利になる変化がとにかく多いです居飛車側はほぼ受けてる一方など。

 

△8四歩〜△8五歩は伊藤流の考えでは"本組みに組ませない"という理念なのだろうか。

 

仮に△8五歩まで進行したあとでは、伊藤流の棋士側が自分の研究したことをやりたい放題になってしまう。

 

指していて楽しいのは主に伊藤流側の人で、受ける将棋も楽しいと感じる居飛車側は正直苦痛な将棋にしかならないだろう。

 

△8四歩〜△8五歩は、上級レベルの棋士に指してもらい、正直我々は観戦しているだけでも満足である。

 

ホワイトボード上の講義を写した内容をまとめると、
以前のセミナーを読んで実際に指したくなった人の受け皿になる内容であったのだが、その内容は以前よりもレベルがあがり、中級者以上の方に向けての内容となっていた。

角交換系の振り飛車で24の有段者を目指すなら、この本くらいは読んでおいたほうがいい、と言えます

 

最後に、何故この金澤敏明氏のセミナーは貪欲さと理解力が試される会だ。
習得する気合いの無い者やうわべのファンというだけでは将棋道は険しい。

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