矢倉は相手の出方を見極める必要があると金澤敏明氏は語っていた。

▲3七銀の形にする狙いについて

 

金澤敏明が対戦中に念頭においているポイントとして▲3七銀の形にする狙いは、およそ次のとおりらしい。

 

3筋の歩を、角に変更(▲3五歩△同歩▲同角)。
そして角を2六または4六の位置に据えて、矢倉崩しに最適な陣をとる。

 

▲2五歩から2六銀として、棒銀にでる。

 

▲4六銀、3七桂の配置をする。これも矢倉を攻めるのに最適な陣形なのだそうだ。

 

この時点で大事なことは、相手の出方をうかがってからパターンを変えるということだと語っていた。
もっとも多いのは△6四角と出る手。次は△4三金右と矢倉城を設けるパターン。
ただ、それ以前に「基本型」に至るまでに考えられる、主に後手からの変化技を、いくつか知っておかなければならないと釘を刺された。

 

オーソドックスな形をとれるようになるまで、主に後手から急戦に出る変化を中心として、たくさんの変化があるものだが、アマチュアクラスの対戦なら矢倉の弱点や崩し方、そしてそれを避ける方法を実践で培っていけると金澤敏明氏が言っていた。

 

※一応ホワイトボードをメモしたので記する。

 

むやみやたらと矢倉を組もうとはしないこと。
相手に矢倉崩し専用の陣形に組まれては本末転倒である。

 

相手も矢倉に組んでくるかそれとも急戦に出るのかを見極める必要がある。
その際、特に相手の角と左銀の動きを警戒すべき。

 

矢倉早囲いはいったん避けること。

 

矢倉崩し専用の陣形については金井氏が解説してくれた。

 

相手の陣形を伺わず、強行で矢倉に組もうとする場合、初手からとにかく矢倉囲い(金矢倉)を組んで突入しそこから戦いを起こそうとする方を見受けることが大事。

 

これを念頭において打つべきだと論じていた。

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