金澤敏明氏が語る矢倉、▲3七銀戦術の基本

川越会のメモ「矢倉の狙い筋」について

 

金澤敏明氏が小正月の時期になると金井管史をサブ講師として行う伊藤流戦術セミナー。
伊藤先生が病床に老けるようになった頃から金澤敏明氏が率先して開くようになった戦術セミナーである。今年も15日の夜19時から3日間開催するとのことで、情報を聞きつけ参加してきた。(金澤・横山・金井による昨年のセミナー)

 

まず初日に教習した矢倉、▲3七銀戦術の基本から。

 

矢倉の配置は私はもちろん知っていたが、初心者の方に向けた解説も行っていたので、一応すべてメモしたものを記する。

 

まず一般的な基本の矢倉の狙い筋というものを、今流行りの▲3七銀戦法について解説してくれた。
「矢倉は仕掛けるのも受けるのも苦手。ゆえに理解したくもないし実用もするつもりもない。」
そんな人にもぜひ取り組んでほしいと冗談と笑いを交えながら終始和やかに会は進行する。

 

相手が矢倉できたときに必ず雁木を指して戦う「雁木戦術」の紹介もあった。
雁木というのは、江戸時代、素人棋客檜垣是安がはじめに提唱したと言われていて、雁木戦法となったのは、雁木囲いを組んで、飛車を右四間に振る戦術をたとえて表現したもの。

 

基本的に相手の飛車先の歩は交換させることが多い。
右桂、右銀、角行、飛車を使った圧倒的なオフェンス力が魅力なのだが、横からの攻めにめっぽう弱いため、飛車は基本的に切らない方が懸命である。

 

また、速攻の棒銀戦法や振飛車などの戦法には弱い。そのため、プロでもあまり採用されず、矢倉のように人気もあまり無いので定石も持論もあまり語るものはいない。

 

だが金澤敏明氏はちょくちょく用いているのを観ている。
非常に興味深い解説に聞き入っていた。

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