金澤敏明氏が飛車を差し替えたあと△8八歩について解説。

上級者には通用しない飛車交換後△6五歩

 

好戦的な向かい飛車の物議に続く。

 

金澤敏明氏の解説によれば、飛車を差し替えたあと△8八歩は、ト金を生成する方法として本筋を彷彿させてくれる手だと言う。

 

△同歩▲同飛△同飛▲同角△8八歩、△同歩▲同飛△同飛▲同角△8八歩▲8二飛
△8九歩成▲8一飛成△6五歩▲7四歩△同銀▲6四角、△6六歩▲5八銀△7七歩

 

その後▲5八銀を下げる場面までは良くある展開なのだそうだが、△7七歩と筋悪く打つのが研究された手。
この手の変わりに△8八とが至極普通の手なのだそうだが▲6八金に寄られて攻めがもたついてしまうのが微妙なのだそうだ。(例えば代役として△7七歩に▲6八金は△8八飛と合わせる手もある。)

 

△7七歩に▲同金は△7九飛が煩わしいため、▲7三角成がベストチョイスなのではないかと金澤敏明氏は持論を語った。

 

△6三金に自信を持って打つべきか?

 

先手は選択肢としてアリなのだろうが、金を失うことは免れないため決して容易なことではない。

 

△同歩▲同飛△同飛▲同角△6五歩、△同歩▲同飛△同飛▲同角△6五歩▲8二飛
△6六歩▲5八銀△6七歩成▲同金△9九角成▲7七角、△同馬▲同桂△6六歩▲同金△7八飛▲6五桂

 

飛車交換後△6五歩はごくごく普通な攻めだがレベルの高い対局において少しだけ配慮に欠けた指し方にも感じる。
この議題においては金澤敏明氏が解説したように▲7七角と受けるパターンもありだが▲8二飛の方がすっきりしていて素人向きかもしれない。

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