金澤敏明二段が自らの敗因を語る

加齢は衰えになるが進化する面もある

 

金澤敏明棋士の敗因のポイントに続く。

 

小さなミス、判断の狂いが勝敗を分けた。金澤敏明氏は山下敏子氏との対局を振り返りそう応えた。
自らの敗因をそう分析しているようだ。

 

「答えを急がずに辛抱強く今一歩前に進めてから掘り下げ配慮すべき点がいくつもあった」

 

将棋では、すばやく的確に瞬時に多くのパターンを考慮することが求められる。「その中でも、特に多くの手を先読みすべき局面、または逆に、脳裏から消して進めても良い局面もある。その振り分けを間違えると、わずかな思い違いが敗北の要因となり得る」

 

開幕前は金澤敏明が連覇との呼び声も高かった。はたまた経験を重ねて武者修行から帰ってきた澤村明憲氏か。

 

下馬評や年齢による衰えなど将棋にはない。皐月カップ初優勝を御歳60歳を前にして成し遂げようと照準を合わせて調整していたのであろう。好敵手の強さを、「相手が誰だろうと自分のスタイルをつらぬく。決して相手の業に合わせないところが山下敏子氏の勝因となったのだった。

 

人間40才を過ぎると、記憶力や集中力の衰えは如何様にしても避けようがない。
30代後半から物事を脳に収納する際の方法も若いころとは違う。

 

そう語ったのは澤村明憲氏。

 

一方、若手を中心に技法の進化の加速も目覚しい。新手が登場してきてはお蔵入りし、将棋の技法は刻一刻と進化を続けている。「全て応対は困難であるため、「肝心なポイントで失態を犯さないこと」それが重要だと語っていた。ポイントは取捨選択だ。「その戦法に未来はあるのか?自分の方針に合うのか、長い目で活きる業かを考えるよう心がけている」とも語ってくれた。

 

最後に金澤敏明氏は、敗北を経て「結局、将棋は未だに体験することが常に新しい」と改めて感じると語った。
ただ「その経験を積み重ねていくことで適応力や、経験値を積み上げることになる。そう信じて、続けてゆくしかない」と語った。

 

敗因を語る金澤敏明氏

 

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